どれだけ我慢して1冊の本を読み終えられるか?
10代から20歳代の間、とにかく本を片っ端から読んでいた時期がある。それこそ海綿が水を吸う様にどんどん入っていくのだ。と言っても傾向が出てくる。こっちの方向はなんだか居心地がいいぞと思うところへ、しかもまだまだ辿っていけばもっと 私の棲家が見つかるのではないだろうか。そんな気持ちが強かった様に思う。
学校にもあまり行かずフラフラとしていたあの頃。そうだった!小学校に通う私に初めてついた渾名は「フーテン」だった。きっと流行り言葉だったんだろう。それにしても今もその頃とは変わらない様だ。バガボンドといえばなんとなく旅人のイメージで孤高な生活をしていて良いイメージなのだが「フーテン」はマヌケと同義語に私には聞こえたのだった。生まれつき左利きなので仕方なかろうにあの頃の子供たちは右手を使えと強要されたのだがそれと渾名で最初から落ちこぼれだったんだろう。給食の時間はまるで教師と我慢比べ。最後は痺れを切らした教員の方が「お母様に言いつけますよ。」
話が逸れてしまった。。。
さてと、本の傾向の分かれ道がどこにあるか?
例えばヘルマンヘッセは車輪の下から読みましたか?それともダミアン?川端康成は代表作「伊豆の踊り子」でイメージを持っていますか?それとも「眠れる美女」?
私はこの頃に本屋でレイモン・ラディゲに出会ってしまった。ラディゲから三島由紀夫に入り、ネルヴァル、マンディアルグ、ユイスマンス、山崎俊夫や泉鏡花と言った耽美主義の傾向を読み漁り、カミユ、ロジェ・グルニエ、サルトル、ロラン・バルト、ガストン・バシュラール、と繋ぎ、ヤスパース、ハイデガー、ジャック・デリダ辺りで読む気がしなくなり、結局、 今手元から離せないのが、アルチュール・ランボウ、ジャン・ジュネジョルジュ・バタイユ、ロートレアモン。
なんだ❗️彼等もフーテンじゃあないか❗️今ならパンク少年だ。
ここでは絵の話と同時にこれらの愛してやまない本の話、音楽など私が好んで集めてきた作品のご紹介 をしていこうと思っています。
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